“ものづくり”の新・方程式!町工場から大ヒットメーカーになる方法
- 梅田 潤
- 2024年7月1日
- 読了時間: 14分

目次
中小製造業は、数多くの問題がある反面、大きなポテンシャルを秘めています。
その中小製造業の現状の苦境に対する要因として、下請け専門の業態に依存していることや、自社の持つ技術をどのように生かしていけば良いのかが分からないことがあります。
逆に言えば、これらの課題を乗り越えて技術を活用し、新たな製品を生み出すことができれば、中小製造業の未来は非常に明るいものとなるはずです。
まず、日本の中小製造業が抱える問題について考えてみましょう。
多くの中小製造業は、大企業の下請け業務に依存しています。
これは安定した収入を得られますが、元請けからの値下げ要求が断れなくなり、利益率が低下するリスクがあります。
また、下請け業務に特化することで、自社の独自製品やオリジナルのサービスを開発する余裕がなくなって、本来の技術力を十分に発揮できない場合があります。


1.1 中小製造業の現状
さらに、そもそもの話であり一番の問題点が、「自社の技術を活かす方法が分からない」ということです。
中小製造業の多くは、非常に高度な技術を持っているにもかかわらず、それをどのように商品化して、売っていくのかというノウハウが不足しています。
技術者は技術開発に専念しがちで、市場やユーザーのニーズを把握するためのマーケティングやビジネス戦略に疎い場合が多いのです。
また、こういった技術者の中には、「ユーザーのニーズよりも自分たちが良い製品を作ることが売れることにつながる」と信じている場合も多く、このため、せっかくの自社の強みや潜在能力を最大限に活かすことができず現状から抜け出せないでいるのです。
1.2 現状を打破する具体的な対策
これらの問題を解決するためには、中小製造業が技術を活かしてユーザーのニーズを捉えた新たな製品を開発し、自社の力で新たな事業を展開し現状を打破していかなくてはなりません。
具体的には、以下のようなことが考えられます。
・自社製品の開発: 下請け業務に依存せず、自社のオリジナル製品を開発することが重要です。
自社製品であれば価格競争に陥ることなく、独自の市場を築くことができます。
その為には、中小製造業の技術力を活かした独創的なアイデアが必要ですが、中小製造業の技術者であれば、発送の転換や生み出し方次第で現場で培った知識と経験を活かして、他にはないオリジナル商品を生み出すことができます。
・マーケティングの強化: いくら中小製造業に技術力があっても、それを売っていくためのマーケティングができなければいけません。
まず、市場調査を行い、ユーザーのニーズを把握してそれに応える製品を開発することが最重要ポイントです。
また、効果的な広告宣伝や販促も必要です。製品が良くても認知されなければ売っていくことができませんので、独自性のある商品の開発とマーケティングはワンセットです。
・技術の多角的応用: 一つの技術を異なる分野(カテゴリ)に応用や転用をすることで、新たなビジネスチャンスがうまれることがあります。
例えば、これまで建築金物(らせん階段など)を作っていた町の鉄工所がその技術を生かして異業種であるアウトドア用の火ばさみや薪ストーブといった商品を開発し大成功した例などがあります。
異業種への参入は一つのビジネスチャンスと言えます。
これによって中小製造業の売上をアップさせることで新たな収益の柱ができ、事業の安定させることができます。
※人材育成: 中小製造業の持続的な成長には、人材育成が欠かせません。
技術者の育成はこれまでの延長線上で可能ですが、自社で製品を開発し販売していくことでマーケティングなどに精通した人材を育てることもできるようになります。
製品を作る技術者だけではなく、自社で企画から製造販売までトータルで対応できる人材がいることで総合的な企業力を高めることができます。

2.1 インターネット通販の利点
こういう施策を行っていくことで中小製造業はそのポテンシャルを最大限に引き出し、自社の技術を活かした新たな製品を生み出すことができ、競争力を高め売上アップ、認知度の向上など持続的な事業の成長につなげることができるようになります。
とはいえ、これから中小製造業の会社が新しい店舗を構え、たでさえ人手不足の中、販売員を雇用して運営していくのは現実的ではありません。
しかし、それではいくらいい製品を生み出せる力があっても販路が無ければそれは絵に描いた餅になります。
その解決策となるのが、インターネットでの販売、いわゆるEC、ネット通販です。
ネット通販であれば実店舗は必要なく、家賃などの固定費もかかりません。
また、スタッフも実店舗に比べて少人数で運営できますので、人手不足になりがちな中小製造業にとってはまさにうってつけの販売方法と言えます。
2.2 クラウドファンディングの活用
販路の面はインターネット通販を活用することで解決できますが、他方でもう一つの問題あります。それは製品です。
これまで、下請けや受注生産に特化していた中小製造業にとって直接エンドユーザーに販売する製品を自ら開発する経験がありません。
中小製造業が持つ技術力と創造力を活かし、新たな製品を生み出してもそれが、多くの人が求めている商品になっているのか、時代や社会のニーズにマッチしているのかなど「自分たちの製品は受け入れられるのか」は大きな課題ですが、その大事な第一歩を踏み出す手段として、いま、クラウドファンディングが活用されています。

3.1 クラウドファンディングの利点
繰り返しになりますが、中小製造業は高い技術力を誇る企業が多くあります。
これらの企業は、大手企業にはない独自の技術や製品を開発する能力を持っていますが、優れた技術力を持ちながらも、一般ユーザーへ直接販売したり、市場開拓を苦手とすることが多くあります。
また、技術力があっても、それをどのように製品に活かし、どうやってアピールして売っていくのかといったマーケティングに長けていない中小製造業は少なくありません。
さらに、技術のある中小製造業が陥りがちなこととして、市場のニーズよりも自分たちの信じるモノ、作りたいものを作ってしまうということがあります。
このような中小製造業の課題を解決する一つの手段として、クラウドファンディングが注目されています。
クラウドファンディングとは、簡単に言うと不特定多数の人々からインターネットを通じて資金を集める方法です。
クラウドファンディングを利用すれば、中小製造業はリスクを抑えながら市場調査ができ、自社の技術や製品の需要を確認することができます。
クラウドファンディングの最大の利点は、開発した製品への反応を直接見ることができる点です。
普通は、新しい製品を開発する時には市場調査を行い、ユーザーのニーズを把握します。
そのうえで製品を作っていくのですが、これまでの方法では、膨大なコストと時間がかかり、中小製造業にとっては製品を作る前から大きな負担となります。
ですが、クラウドファンディングを利用すれば、製品をリリースする前にユーザーの反応をリアルタイムで確認でき、ニーズに合った製品開発が可能になります。
3.2 具体的な事例と成功要因
具体的な例を挙げると、ある中小製造業が新しい製品を開発したとします。
この企業は、製品をクラウドファンディングサイトに出品し、プロジェクトを立ち上げます。
プロジェクトページには、製品の詳細情報や使用方法、開発ストーリーなどが記載されており、ユーザーはそれを見て支援するかどうかを決めます。
この時点で多くの支援を集められれば、その製品は需要が高いことが分かりますので、自信を持って量産に踏み切ることができます。
ですが、もし、支援が集まらなければ、その製品はニーズとマッチしていない可能性が高いので量産しても売れない確率が高いと言えます。その場合は、製品の改良や市場戦略の見直しを行います。
このように予め需要を見極めたうえで量産の決定ができるようになります。
また、クラウドファンディングは資金調達だけでなく、マーケティングの一環としても非常に有効な手段です。
プロジェクトが注目を集めれば、有名なメディアやSNSで取り上げられDM(ダイレクトメール)がくることも珍しくありません。
そうすることで、自然と企業や製品の知名度があがり、さらには一般ユーザーへの認知度が高まって、将来的な販売にもつながります。
加えて、クラウドファンディングはリスク管理の面でも有利です。
これまでの製品開発では、コストダウンのためとある程度の販売予測を元に大量生産し、それを市場に投入するという流れが一般的でした。
しかし、この方法では、万が一製品が売れなかった場合には大量の在庫を抱えるリスクがあります。
クラウドファンディングを利用すれば、支援金をもとに製品を生産するため、売れ残りのリスクを大幅に減らすことができますし、逆に予想外の需要が有った場合でも需要はあるのに在庫が無いといった機会損失のリスクも回避することができます。
どちらに販売予測が外れたとしても対応できるのがクラウドファンディングです。
あとは、クラウドファンディングは企業間のネットワーキングの場としても活用できます。
成功したプロジェクトは他の企業や投資家の目に留まり、新たなビジネスチャンスが生まれることがあります。
中小製造業にとって、これは大きなメリットです。
このように、クラウドファンディングは中小製造業が持つ技術力を最大限に活かし、市場での成功を目指すための強力なツールです。
リスクを抑えつつ、ユーザーのニーズを的確に把握し、効果的なマーケティングを行うことで、中小製造業はより強固な経営基盤を築くことができるでしょう。
良い製品を作る技術はある、あとはそれをクラウドファンディングでどう表現し多くの支援を集められるようにするかが最後のピースです。
自社の製品の良さを表現できないと最後の最後で躓くことになりますので、確実に成功する為にはプロジェクトを一緒に推進してくれる経験豊富なプロのパートナーが欠かせません。
さらに、クラウドファンディングの期間が終了した後も一般のユーザーに直接販売していく道筋や仕組み作り販売のサポートまでやってくれるところがベストなパートナーです。

4.1 クラウドファンディングサポート経験と実績
中小製造業のクラウドファンディングプロジェクトの成功にはプロのパートナーが欠かせませんが、今インターネットで検索すると本当にたくさんの「プロのパートナーらしき企業」が出てきます。
クラウドファンディングが注目されていますので、それにあやかろうとする企業が多くなるもの仕方ありません。
ですが、選ぶ方からすると玉石混合でどこが本当にプロなのか、クラウドファンディングの成功に導いてくれるのかわかりません。
そこで、安心して依頼できそうなところとそうではないとろの見分け方について解説します。
見分けるポイントは全部で3つあります。
まず、当然ですが、クラウドファンディングのサポート経験と実績があること、それも中小製造業への経験と実績があればさらにベターです。
4.2 信頼できる対外的評価
次に、信頼できる対外的な評価があること、です。
サポートする会社や担当者に対外的な評価、例えばクラウドファンディングのサイトやECモールから表彰されているとか、インターネット通販やクラウドファンディングに関する出版をしているなど、自称ではない評価は見極めるためのひとつのポイントです。
最後に、クラウドファンディング後のユーザー販売まで一気通貫のサポートができること、が挙げられます。
4.3 一気通貫のサポート体制
クラウドファンディングは出品してそこで終わりではありません。
ここでせっかくうまくいってもその後の一般ユーザーへの直接販売で失敗したら意味がありません。
クラウドファンディングをきっかけとして継続的に販売していくには自社サイトでの販売、ショッピングモールへの出店、販促、ユーザーとの接点作り、ブランディングなど多岐に、そして中長期に渡る事業の推進が必要です。
なぜなら、Makuakeはクラウドファンディングサイトの大手ですが2023年で年間流通総額も176億円とされています。
それに対して例えば、ECモール大手の

つまりAmazon.co.jp はMakuakeの35~40倍の流通規模があるのですが、クラウドファンディングで成功した商品をそこへ出品しない理由はありません。
にもかかわらずそこのサポートをしない、出来ないというのは中小製造業の持続可能なビジネスを本気で支えようとしているとは考えられません。
クラウドファンディングからエンドユーザーへの直接販売、ネット通販への販路拡大はワンセットというほかありません。
これらの3つのポイントを全て満たすのが私たち「EC BRAIN(イーシーブレイン)」です。

5.1 EC BRAINの目的とビジョン
私たちは、クラウドファンディング(クララファン)からエンドユーザーへの直接販売まで一気通貫でコンサルティング、プロデュースしています。
またMakuakeなどのクラウドファンディングはもちろん、Amazon、楽天、ヤフーなど、ほぼすべてのECプラットフォームで10年以上の販売実績があるプロ集団です。
これまで私たちはAmazonなどでオリジナル製品の販売で大きな成功を果たしてきました。
その経緯もあって、多数のユーザーから自社の商品を売って欲しいとお願いされ、販売を代行するサービスも行ってきました。
しかし、中には商品自体はとても良いのですが、企業が作りたいものを作ってしまったために販売に苦労したこともありました。
これまでに述べた中小製造業の課題がそのままあったのです。
しかし、作ってからニーズに合わせるのも難しいため、そういう商品を売るのは非常に困難です。
また、ニーズだけではなくストロングポイント(売りになる独自性)などが上手く表現できていない、広められない等のマーケティングがわからず売れていかないということもありますが、もっと早く、私たちに相談をしてくれていれば、商品企画にしても、マーケディングにしても余計な労力、資金を使わなくて済んだはずです。
良い商品を作る技術があるのにもったいないと強く感じました。
そこで、私たちは、これまでに培ってきた技術と経験を活かし、中小製造業がユーザーのニーズにもっと的確に応えられ、適切なマーケティングで販売できるようにする新しい取り組みを始めることにしました。
それが商品の企画、製作からマーケティング、販売までのトータルでサポートする「EC BRAIN(イーシーブレイン)」です。
EC BRAIN(イーシーブレイン)は、ユーザーの声を直接反映させる仕組みを取り入れ、商品開発の初期段階からニーズをしっかりと把握します。
これにより、無駄のない効率的な商品開発、マーケティングが可能になり、エンドユーザーの満足度向上につながります。
その結果、中小製造業の業績アップや安定した収益、ブランディングになると考えています。

5.2 サービス内容
具体的には、EC BRAIN(イーシーブレイン)を通じて以下のようなサービスを提供します:
・市場調査と分析:ユーザーのニーズやトレンドを詳細に分析し、商品企画の初期段階でニーズを的確に捉えるための重要なデータを提供します。
・プロトタイプ開発のサポート:商品開発の初期段階でプロトタイプを作成し、ユーザーからのフィードバックを迅速に反映させます。
・品質管理と改良提案:商品が完成するまでの過程で品質管理を徹底し、必要に応じて改良提案を行います。
・販売サポート:テスト販売としてクラウドファンディングを活用します。
その際のコピーライティングやページ構成、広告戦略などCFで成功するための施策をサポートしていきます。
・クラウドファンディング後の販売展開:さらに、EC BRAIN(イーシーブレイン)では、Amazonや楽天などのモールや自社サイト、DtoCなど主にEC での販売までサポート。
一過性の売上にならず継続して持続可能なビジネスモデルを構築していきます。
最初にクラウドファンディングを活用することで、在庫リスクを減らすとともに商品の改良や新商品の開発が迅速に行えるようになります。
結果としてユーザーの満足度がさらに高まり、リピーターの増加や口コミでの拡散が期待できます。

私たちは、EC BRAIN(イーシーブレイン)を通じて、パートナー企業様と共により良い商品を作り上げるためのパートナーシップを築き、一過性の売上に留まらない持続可能なビジネスモデルを一緒に構築していきたいと考えています。
この取り組みにより、パートナー企業様にとっても私たちにとっても、より良い未来を創造していけると確信しています。
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